こんにちは、お坊さんブロガーのへんも(@henmority)です。
ぼくがお坊さんになった時にわからなくて困ったことのひとつが衣や袈裟のたたみ方。
中でも袴のたたみ方が一番難しく、適当にたたむと変な折り目になってしまうんですよね。
作法集などの本にもたたみ方は載っていないため初心者はつまづきます。
そこで後学のために袴のたたみ方を解説しますよ。
タップできるもくじ
- 1 袴のたたみ方
- 1.1 1.袴の前部を上にして平たくおきます。
- 1.2 2.折り目にそってきちんと重ねて行きます。
- 1.3 3.折り目がずれないように両手で袴のすその部分を持ち、3分の1のラインで折り返します。
- 1.4 4.腰の部分を手前に折り返します。
- 1.5 5.次の作業がわかりやすいよう上下をひっくりかえしました。
- 1.6 6.切袴は背中側の紐が太く、おなか側の紐が細くなっています。
- 1.7 7.反対側も同じように。
- 1.8 8.太い紐を↓写真のように×字の下の部分にかけます。
- 1.9 9.写真のように下から上に通します。
- 1.10 10.細い紐のX字の右部分の空間にもっていきます。
- 1.11 11.そのまま巻き込みます。ここで右側は一旦ストップ。
- 1.12 12.反対側も同じように巻いていきます。
- 1.13 13.×字の下にかけて、下から上にとおしていきます。
- 1.14 14.×字の左の空間へ。
- 1.15 15.巻き込んでセンターへ。
- 1.16 16.それぞれの太い紐で巻いた部分に先を挟み込みます。
- 1.17 17.左の紐を右の結び目に。
- 1.18 18.完成!!
- 2 袴を履くとき
袴のたたみ方
ここでは真宗興正派の堂班切袴(きりばかま)を用いています。
1.袴の前部を上にして平たくおきます。
袴の前を上にして平たくおきます。
2.折り目にそってきちんと重ねて行きます。
まずは折り目をきれいにそろえましょう。
3.折り目がずれないように両手で袴のすその部分を持ち、3分の1のラインで折り返します。
袴の裾のほうを手でしっかりと持って腰紐のほうへ折り返します。
この時点でせっかくそろえた折り目がばらばらになる事件がよく発生するので注意!!
▼折りたたんだところです。
4.腰の部分を手前に折り返します。
腰紐のほうも3分の1のあたりで折り返します。
5.次の作業がわかりやすいよう上下をひっくりかえしました。
あとの紐の結び方がわかりやすくなるように上下の方向を逆にしました。
裏返しではなく180度回転させた状態ですね。
この時点で折り目が広がっていると裾の生地が斜めになって、きれいな長方形にはなりません。
長方形になってない場合は最初からやり直しましょう。
6.切袴は背中側の紐が太く、おなか側の紐が細くなっています。
おなか側の細い紐を折り返して、↓の写真のようにたたみます。
7.反対側も同じように。
Xの形になるように紐を並べます。
8.太い紐を↓写真のように×字の下の部分にかけます。
細い紐で作ったX字の下の部分に太い紐をかけます。
9.写真のように下から上に通します。
下から上へと紐を通します。
10.細い紐のX字の右部分の空間にもっていきます。
写真のようにX字の右の空間に紐を持っていきます。
11.そのまま巻き込みます。ここで右側は一旦ストップ。
片側はとりあえずここでストップ。
反対側の紐にとりかかりましょう。
12.反対側も同じように巻いていきます。
残った方の紐も同じように作業していきます。
13.×字の下にかけて、下から上にとおしていきます。
X字の下から上へと通します。
14.×字の左の空間へ。
紐をX字の左の空間へ。
15.巻き込んでセンターへ。
巻き込んでセンターへもっていきます。
16.それぞれの太い紐で巻いた部分に先を挟み込みます。
まずは右側の紐を左の結び目に。
17.左の紐を右の結び目に。
左からきた紐は右の結び目に通します。
18.完成!!
これで袴がきれいにたためました!
今回は解説のために片方ずつ紐をたたんでいくように書きましたが左右同時進行でたたむとスムーズです。 左右対称に同じ動きでたたんでも同じ結果になります。
タンスなどにしまう時には、たとう紙に包んで防虫香を一緒にいれて保管します。
防虫香は白檀・沈香などの香木やいろいろな香料をブレンドした衣類のためのお香です。
保存するときの虫除けになるのと、衣に自然ないい香りがついて気持ちが良いですよ。
袴を履くとき
最初に折りたたんだ細い方の紐をスポッっと抜くと結び目はばらばらにほどけてそのまま履くことができます。
以上、お坊さん初心者のための袴のたたみ方でした。