こんにちは、善照寺住職のへんも(@henmority)です。
先日、小学校の先生から「小学生が自分たちの町の会社などを取材する町探検の授業の取材先として協力してくれませんか?」というお電話を頂きました。
と2つ返事で了承。
今回の記事はその町探検のレポート記事ではありますが、同時にお寺にお参りする時の作法も学べる記事となっておりますので大人の方もぜひどうぞ!
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お寺の敷地への入り方
お寺へのお参りの仕方なんて大人でもわからないという方が多いですよね。
ぼく自身もお坊さんになってなかったら、多分作法やマナーなんてわかってなかったと思います。
そこで、こども達にはこの機会にきちんと覚えてもらいたいと思い、まずはお寺に入る時の入り方から説明しました。
お寺の門を山門(さんもん)と言います。
この門があることで、ここから先は仏さまをお祀りしている場所ですよという目印になるんですね。
ですので、お寺の敷地に入る時は「一礼をして入る」ということを覚えておきましょう。
これから修学旅行に行ってお寺に参ったり、どこか他のお寺に行く時も同じなので覚えておいてくださいね。
きちんと説明するとみんな納得。
▼ひとりひとりちゃんと一礼しながら門を通ってお寺の中へ。
▼初めてお寺に入る子もいて、庭や梵鐘などをきょろきょろ見ながら本堂へ。
本堂に入ったらまず最初に仏様に手を合わせましょう。
▼本堂に到着。
お寺の本堂というのはただの広い部屋ではなくて、仏さまをお祀りしてその教えを聞く場所です。
ですので、「本堂に入ったらまず仏さまに手を合わせる」これを覚えておきましょう。
うちのお寺ではいろんな使い方をしていますが、仏さまをお祀りしているこの場所を使わせて頂いているという心を忘れてはいけませんね。
これもこれから先どこか他のお寺に行く事があったら同じように手を合わせることを覚えておいてくださいね
▼ということで一番最初にみんなで手を合わせてお参りしました。
住職への質問タイム
今回は町探検ということで、こども達が訪れた場所の取材をするのが目的。
お寺のことについてこども達からのいろんな質問にお答えしました。
このお寺はいつできたのですか?
善照寺の今の建物は昭和54年に建てられました。
でも、その時にお寺がポッとできたということではなくて、昔から続いていたお寺がその時今の場所に引っ越してきたということなんですよ。
お寺自体は400年以上前から続いていて、今の住職(へんも)で21代目ということになります。
21代というのはお父さんのお父さんのお父さんの・・・・って20回さかのぼるんですよ。
▼こどもたち、どよめく。
どうやって金ぴかにしているんですか?
お寺の中の飾りは木で出来ている物と金属でできているものがあります。
木でできているものは周りに金箔をはったり金色の塗料を塗って金ぴかにしています。
灯籠などは真鍮という金属でできていて、磨くとキレイに光ります。
なんで金ぴかにしているかの理由はこちらの記事を読んで下さいね。
お寺はなんで作られたんですか?
お寺というのは仏教を学ぶところなんです。
なぜ学ぶかというと、人間はすぐに大事な事を忘れてしまうんです。
友達を大事にしましょう。
家族を大事にしましょう。
自分自身も大事にしましょう。
改めて聞くとその通りやなぁと思うんだけど、みんな普通に生活してたらそういうことを忘れちゃう。
だから、お寺でみんなでお話を聞いて人間として生きるのに大事なことを一緒に勉強しましょうね、という目的で作られたんですよ。
▼こどもたちにもわかる言葉で説明することで、こちらの表現力や説明力が鍛えられますね。勉強させてもらいました。
お金は毎日どのくらいたまりますか?
こども達もなぜか関心が高いのがお金の話。
まぁ聞きたいのはわかるんだけど、答えにくいわ!!
▼君は給料について聞きすぎだ(笑
お寺のお金事情が気になる方はお布施の相場や金額は?はお布施はどのように使われているか?という記事もあわせてどうぞ。
▼いろいろな質問に対して一生懸命メモを取っています。
特別に内陣の中も案内
せっかくこども達がお寺に来てくれたので、内陣の中や仏さまも近くで見てもらいました。
お寺の道具は壊れやすいものもありますので、普段は一般の方に内陣の中に入ってもらうということはしていません。
今回は特別。
▼外から見たのではわからない天井の絵や、いろんな飾りに興味津々!!
▼大鏧(ダイキン)もみんな順番に叩いてみたり、
▼沈香(ジンコウ)というちょっといいお香の香りを嗅いでみたり。
午前中は地域の小学生が町探検にお寺へ。
大キンを叩いたり、お香の香りを嗅いだりお寺体験をしてもらいました。
お寺の門をくぐる時には礼することや、本堂に入ったら手を合わせることはこれから先役立つと思うから覚えておいてね。#丸亀善照寺 pic.twitter.com/0YshHAGxiW
— 三原貴嗣(へんも)ブロガー住職 (@henmority) October 18, 2017
▼初めて体験することだからか、こども達もすごく興味を持って聞いてくれました。
一通りこどもたちの気が済むまで質問にお答えして、今日の取材は終了。
では、合掌して今日の町探検を終わりましょう。
そして最後門を出る時にも一礼して気をつけてお帰りくださいね。
ということでこども達と一緒に手を合わせて無事終了となりました。
こども達と学ぶお寺の参り方まとめ
最後にお寺での作法をまとめると、以下のとおり。
- お寺の山門を通るときは一礼して入る。
- 本堂に入った時は、そのご本尊に手を合わせる。
- 用事を済ませたあと、帰る前にご本尊に手をあわせる。
- 帰る時にも一礼して敷地をでる。
これは作法としての形が重要というよりも、こういう作法を通して常に仏さまに敬意を持ち、仏の教えが意識された生き方をしましょうということです。
こどもたちにとって今日の話がこの先いつ芽吹くのかはわかりませんが、この体験を通して「お寺って安心して遊びに来ていいところなんだな」とか「学ぶってのは楽しいな」という感覚を持ってもらえたら嬉しいですね。
また遊びにおいでね〜。
もちろん大歓迎ですよ!